Kamo mini
 1日目その1: 世界最大の鍾乳洞に潜るぞ!
 サンノゼ→エルパソ→グアダルーペ・マウンテンズ→カールスバッド洞穴 (1998/7/3その1)
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 サンノゼを朝の6時24分に出発。アメリカウェスト航空2590便。アリゾナ州フェニックス到着が8時12分。 アメリカウェスト航空はフェニックスを拠点に持つ航空会社だが、もう少し社名に個性がほしいような気がする。 American Airlines、Northwest Airlines、Southwest Airlines、SkyWest Airlinesとある中で、 America West Airlinesと言われても、あまりピンと来ない。

 チケットは往復でひとり$314。アメリカ国内の飛行機のチケットはインターネットを使って買うようにしている。 出発前の、3週間前・2週間前・1週間前と、だんだん値段が上がっていくと聞いていたので、 今回それがどんなものかを調べてみたが、3週間前には$314で買えたチケットが、2週間前では$380くらい、 1週間前にはなんと$500を越えるまでになっており、チケットは早めに手配しないといけないということがよく分かった。

 フェニックスで乗り継ぎ、9時6分発アメリカウェスト航空2420便でテキサス州のエルパソへ。 エルパソに着く前に、時差で悩むことになる。

 チケットには飛行機のエルパソ到着時刻が11時16分と書いてある。それなのに飛行機のスチュワーデスさんは 10時16分と放送した。時計を見たりチケットを見たりしていたら、隣に座ったアメリカ人の姉ちゃんが 「時間よくわかんないでしょ。わかりにくいけど10時16分が正解よ。テキサス州の中でもエルパソのあたりだけは 別時間になっているの」と言う。チケットの表示が間違っているということなのか。エルパソはアリゾナ州の時間と 同じということか。この冬にグランドキャニオンに行った時の経験から、アリゾナ州とカリフォルニア州の時差は 1時間のはずだが、アリゾナ州とテキサス州の時差はどうだったのか。そもそも飛行機に何時間乗ったのか。 頭の中が???状態になっているところに、アリゾナ州は夏時間を採用していないと聞いたことがあるとペコさん。 さらに自分達が持っている腕時計が混乱に追い討ちをかける。ぼくの時計はさっきフェニックスに着く時に 1時間進めて10時16分を指しているのに、ペコさんの時計はサンノゼを出発して以降何も変えていないのに 同じ10時16分を指している。10時16分か11時16分か、何が何だか全くわからないままにエルパソに到着する。

 Hertzレンタカーのカウンターで時刻を聞くと11時半だという。エルパソと、これから行こうとしている ニューメキシコ州には時差はないということだ。あまりすっきりしないが、レンタカー屋さんの時計を信じることにしよう。

 車は、薦められるままにアップグレードし、トヨタのカムリを選ぶ。ウィークエンド料金ということで一日約$37。 メキシコへ行くのか聞かれた。もし車でメキシコへ行くならメキシコで通用する保険に入らないといけないそうだ。 答えは「No」。メキシコへは、明後日エルパソへ帰ってきてから、車を置いて歩いて渡ることを考えている。

 外は暑い。駐車場に停めてある車の中も焼けるように熱い。

 空港を出て、インターネットで調べておいたエルパソの日本食レストランへ行ってみるが、祝日ということもあってか、 閉まっていた。止む無くピザハットへ。食べ放題メニューがお値打ちのようなのでそれを頼む。 あまり大きな店ではないため、ちゃんと温かいピザがあるのかと心配だったが、何種類かのピザが出来たてで並べられるので その点は問題なかった。お腹いっぱい食べて、ふたりで$13.36。たいへん満足なのだが、新しいピザが運ばれてくるたびに、 残っているピザがごみ箱にドッと捨てられるのを見て、飽食のアメリカ、疑問を感じつつ店を出る。

 出発する時に向かいのガソリンスタンドを見て気づいたが、ガソリンが結構安い。 サンノゼでは1ガロン$1.20〜1.40ぐらいするところ、$1.02という看板が出ている。さすが石油の本場、テキサスだ。

 灼熱の太陽のもと、カールスバッドへ向かう。エルパソは信号の色がカリフォルニアのそれとはちょっと変わっている。 色が薄いというか、軽いというか、明るいというか、何か変。飴玉を太陽に透かしてみた時の色のような。

 明日7月4日は独立記念日(Independence Day)。アメリカでは独立記念日に花火(Fireworks)を打ち上げる習慣があり、 そのため途中の道路沿いに、屋台のような花火屋さんがいくつもあった。

 カールスバッドに向かう途中、検問所があった。メキシコ方面からの不法入国者を取り締まるためのもののようだ。 カリフォルニア州の運転免許証を見せて、それだけで済むと思ったが、パスポートまで提示を求められた。 パスポート持っていなかったらどうなるのだろうか。

 砂漠というか、荒れ地の中をひた走る。右手の方に岩のごつごつした山が見えてきた。 グアダルーペ・マウンテンズ国立公園だ。山道を登って走っていると、左手にグアダルーペ・マウンテンズの ビジターセンターが見つかった。車を停めてビジターセンターに立ち寄る。山の生き物の生態が展示してあり、 ヘビの抜け殻などもあって触れるようになっている。

Guadalupe Mountains
 日本語で書いた説明書もある。「グアダルペ山脈は世界でも代表的な古代海底暗礁の一つです。 世界中の地質学者がこの25億年前(二畳紀)に出来た自然の驚異的な産物を観察しに来ます・・・」と書いてある。 地質学の専門家にとってはそれなりに有名なところなのかもしれないが、素人のわれわれとしてはあまり惹かれるものはない。 砂漠の中に岩の山が突き出したようなところは、なかなかの見応えはあるが、国立公園という割にはどうも影が薄い。 今日はどうしても明るいうちにカールスバッドに着いておきたいので、ここではあまり時間を費やすことができない。

 ビジターセンターから山の写真を何枚か撮って出発する。出発してすぐ、後ろから4WDの車が猛スピードで 追い抜いていった。あまり特徴のない景色の中しばらく走っていくと、先ほどの4WDがパトカーに停められていた。 ついついスピードが出てしまうのでこちらも注意しなくては。

 4時すぎにホワイツシティを通過。本日の宿泊場所ベストウェスタンを横目にカールスバッドへ向かう。 カールスバッド洞穴国立公園の看板を通りすぎる。ゲートはないが、国立公園に入ったということか。

 サボテンや岩の崖といった、乾いた景色が現れ、なんとなくメキシコっぽい。途中に見学のポイントのようなところが あったので、車を停める。外は燃えるように暑い。サボテンの間を通る散歩道を少し歩いたところに、昔インディアンが 住んでいたという洞穴もあった。トカゲやバッタなどの小動物がちょろちょろ姿を見せる。 暑さのため散歩もそこそこにして出発。

 坂道を登り切り、右手に景色が広がってきたところで、カールスバッド国立公園のビジターセンターに到着。 高台から見ると、あたり一帯、砂漠ような風景が延々と続いている。広大で人の気配もなく、一瞬海のようも見える。

 ビジターセンターの建物に入る。窓口で、鍾乳洞への入場券と、旅行の2日前に電話で予約 (夏期はTEL 1-800-967-2283、夏期以外はTEL(505) 785-2232 Ext.429。クレジットカード要)していた キングスパレス・ガイドツアーのチケットを買う。ツアーは明日の朝9時出発の予定。窓口のお姉さんは、 「ツアーのチケット買うのは明日でもいいけどね、今買っておいた方が明日並ばなくてもいいから、今買っておく?」 という感じで、入場券(ひとり$6。レシートがそのまま入場券になる)と、ツアーのチケット(ひとり$8。 こちらはちゃんとしたチケット)を売ってくれた。ちなみにここではゴールデンイーグルパス(国立公園共通無料パス)が 使えないそうだ。

 カールスバッドのお目当ては、鍾乳洞と、コウモリの飛翔。日が暮れる頃、鍾乳洞の中からコウモリの大群が エサを求めていっせいに飛び出してくるのが圧巻だという。ビジターセンターの中に「今日のコウモリの飛翔は 午後7時45分」という掲示が出ている。今は5時の少し前。コウモリの飛翔には時間があるので、それまでの間 鍾乳洞に入ることにする。鍾乳洞へ入るエレベータの運行は5時まで(夏期)ということなので、ぎりぎり最後の入場者に なりそうだ。



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