1日目:
シアトルからオリンピック国立公園へ!
サンノゼ→シアトル→ポートエンジェルス→フォークス (1998/8/9)
アパートを6時に出発。サンノゼ7時20分。アラスカ航空419便でシアトルへ。仕事の都合で前の日が徹夜になったため、
非常に眠い。機内でしっかり寝るつもりだったが、あっという間に9時13分、シアトル・タコマ空港に到着してしまう。
空港でレンタカー(Hertzレンタカー)を借りる。もともとインターネットで予約していたのは、Full Sizeの車で、
土日は一日$54.99、平日は$66.99の契約だったが、窓口のお姉さんが執拗にアップグレードを薦める。
最初は3日で$45と言っていたアップグレードの追加料金も、渋っていたら$30に下がったので、サンルーフ付き、
革シートのVolvoに決める。Hertzレンタカーは、先日のエルパソでもそうだったが、アップグレードをさせたがるようだ。
車は快適。さすが革シートだ。空港を出て、シアトルに向けて高速5号線を北上する。高速を走っていると、
Museum of Flight(航空博物館)という標識があったので、咄嗟に高速を降りてそこへ行くことにする。
その後も道路標識を見て進んでいたが、途中で道がわからなくなる。走っているうちにシアトル・タコマ空港まで
戻ってきてしまった。途中のコンビニで道を聞いても誰も知らない。「地球の歩き方」を見ても、航空博物館の住所
(9404 East Marginal Way South, Seattle)は書いてあるが、詳しい地図もなく、「エリオット湾沿いに建つ」としか
書いていないので見当がつかない。とりあえず海岸線を探すことにする。
散々迷って、結局あきらめ気分でシアトルの街に向かおうと走っていたところ、East Marginal Wayの道路標識を発見。
道のまわりがボーイング社の建物ばかりになってきて、9404番地を頼りに探して走るうち、やっと到着することができた。
時刻は11時。「エリオット湾沿いに建つ」の言葉に惑わされていた。全然「湾沿い」ではないぞ。
やはり事前に地図で調べておかないといけなかったと後悔する(レンタカー屋さんでもらっていた地図に場所が示されていた
ことを後に知り、さらに後悔する)。
向かいにある駐車場に車を停め、横断歩道を渡って航空博物館に入る。建物の左から裏手に回ると、多くの歴代の
飛行機が展示されている。かつての大統領専用機(Air Force One)も置いてあって、中に入れるようになっている。
周りは飛行場になっていて、小さなセスナ機が離着陸している。遠くの方で人がいっぱい集まっていたので行ってみると、
ブルーインパルスの飛行機が整列して停まっている。本日は11時半に出動というような看板もでている。ワシントン湖上で
曲芸飛行を行うようだ。なんとなく気分が盛り上がってくる。
外にある展示物を一通り見てから建物に入る。ひとり$8。バッジをもらって胸につける。玄関の右手がボーイング社
発祥の地、その時の建物が赤い納屋(Red Barn)として一般に公開されている。2階建てになっていて、中では飛行機の歴史、
ボーイング社の生い立ちが紹介されている。その一角に日本から贈られた竹とんぼもある。竹とんぼと、飛行機のプロペラが、
同じような形をしていたことを再認識する。
赤い納屋の次は、また玄関の前を通って、室内にある飛行機の展示場へ行く。全面ガラス張りで、なかなか壮観だ。
大きな飛行機から、小さな飛行機まで、いろいろ展示されている。ライト兄弟が乗ったという飛行機が、
天井から吊り下げられている。小さな赤い普通の自動車に翼だけをつけた飛行機(AerocarⅢ)も展示してある。
かわいいけど、こんなんで本当に空を飛ぶのだろうか。
展示場の片隅に、フライトシミュレーターという遊園地にあるような、激しく動く乗り物がある。いつもなら、
こういうのに弱いペコさんを放っておいてでも是非とも乗ってみたいと思うところだが、今日はやっぱり眠く体調が
優れないため、残念ながら見送ることにする。
2階に上がると宇宙のコーナーもある。アポロの宇宙船や月に上陸した自動車の模型も展示してある。
戦闘機を作っていますというよりは、宇宙の仕事をやっていますと言った方が企業イメージもよくなるのだろう。
子供たちが自由に乗って遊べる小さな飛行機が集まっている部屋もある。
外では音楽の生演奏が始まり、賑やかな雰囲気になってきた。先ほど、ここから飛び立ったブルーエンジェルスが、
空で飛行ショーをしているようだ。建物の外へ出る。航空ショーはワシントン湖上でやると書いてあったが、
ときどきこのすぐ上空にもやってくるようで、人がたくさん集まっている。遠くの方で、テレビで見ていたようにきれいに
整列して、上昇・下降・急旋回を繰り返しているかと思ったら、ときどき爆音を立ててこちらに向かってくる。
おお怖い怖い。けど、スリル満点で、結構面白い。
12時半頃、お腹も空いてきたので、シアトルに向けて出発する。駐車場に向かって歩いていた時、ブルーエンジェルスが
大爆音を立てて、手を伸ばせば届きそうなくらい、すぐ真上を飛んでいった。
高速の99号に乗ってシアトルへ向かう。しばらく行くと、左手には海が、右手にはシアトルの街が見えてきた。
シアトルは全米の人があこがれる街だと聞いていたが、その割りには建物の雰囲気などはちょっと暗い。
シアトルのインターナショナル・ディストリクトに1時頃到着。アジア人街だ。何か中国の祭りが行われているようだ。
駐車場を探してウロウロするが、安全そうな駐車場がなかなか見つからず、結局日本人が集まるという宇和島屋の
有料駐車場に車を停める。ダウンタウンということもあって、道も駐車場もかなり狭い(日本並み)。
サンノゼでは、普段行くようなところでは道が狭いと感じることはまずないし、サンノゼの日本人が集まるヤオハンも
駐車場は無料なので、そういう点ではサンノゼの方が住みやすいのかなと思う。
歩いてレストランを探すが、日曜日のため日本食レストランがどこも閉まっており、中華料理の
Honey Court Seafood Restaurantに入ることにする。店は人手が足りないようで、かなり待たされたが、
出されたものはどれもボリュームいっぱいで、おいしかった。宇和島屋の中をちょっと覗いて、出発する。
駐車料金は$2だった。
このあとはフェリーでエリオット湾を渡り、オリンピック国立公園へ向かう。Pier52にある、ベインブリッジ島
(Bainbridge Island)へのフェリー乗り場のゲートで$11.60(車1台と運転者$8.00+同乗者$3.60)を支払って、
港の中に入り駐車場に車を停める。午後3時の出港まで時間があるので、ぼくは車の中で仮眠、
ペコさんはStarbucksに冷たい飲み物を買いに走る。
いよいよ出発が近くなり、ペコさんも戻ってきて、車の乗り込みが始まる。係員の誘導に従って乗船する。車を停めて、
階段を上って船室に入る。船の中では軽食もとれるようになっており、座席もたくさんあって広い。窓も大きく、
新しく小ぎれいで、なかなか立派なものだ。景色もすばらしいけど、それにしても眠い。大きな椅子にゴロッと横になって
仮眠する。35分間乗って到着。船に乗り込んだ順番通りに、整然と車が誘導されて降りていく。なかなか見事だ。
305号を北へ向かう。海を渡ってしばらく走り、305号から3号に入る時、間違って逆方向に乗ってしまった。
逆方向だと気づいても、中央分離帯がずっと続いていてなかなか引き返せない。
道路標識は、日本でもそうだが、いくら必死になって気を付けて見ていても、わかりにくいところがある。
遠い目的地の地名と近くの目的地の地名、さらには道路番号が無秩序に並んでいて、ある遠くの地名を目指して
走っているのに、重要な交差点では近くの地名しか表示されていなかったり、ずっと表示されていた地名が突然表示
されなくなって間違った方に来たのかと心配させられたり、不親切なところが多い。誰しも新しい土地に車で出掛けようと
すると、たいてい道に迷って、数分から数十分、時間のロスするのが普通だと思う。道路標識の表示の仕方をもっと整理し、
親切なものにすれば、それだけでその分の時間や石油エネルギーが節約できるし、延いてはその分の渋滞も緩和され、
事故も減ることになると思う。もっとも最近日本ではカーナビが急速に普及しているようなので(アメリカではまだまだ)、
それで事態はよくなるのかもしれないけど。
ずっと行った先でUターンして戻って走る。104号と交わるところに海にかかる大きな橋がある。なかなかよい景色だ。
104号から101号に乗り継ぎ、ポートエンジェルスに向かう。ポートエンジェルスはまだまだ遠い。今日の宿はそのさらに
ずっと先のフォークスだ。途中どうしても眠くなり、とうとうギブアップ。途中で車を停めて仮眠する。
一時間くらい眠った後、ペコさんに起こされる。さあ、気合を入れて出発。オリンピック国立公園の中に入っても
どこにも寄らず、ひたすら走る。ポートエンジェルス、レイククレセントを通過し、フォークスに8時半頃到着。
今日の宿泊はForks Motel(TEL:360-374-6243)。一泊$65。スーパーでサンドイッチとチーズ、オレンジジュースを
買って部屋で食べる。就寝。