Kamo mini
 4日目: 信じられない美しさ!奇岩アーチーズ!
 モニュメントバレー→モアブ・アーチーズ (1997/12/30)
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 朝日を見るべく朝7時から行動開始。まずチェックアウト。昨日の風呂の文句を言うぞとフロントへ乗り込んだものの、 忙しそうにせかせかと動く、二人の恐そうなおばさんたちの勢いに負けてしまい、何も言い出せず退散してしまった。 われながら情けない・・・。

 朝日に映えるモニュメントバレーを眺めたあと、一路アーチーズへ。アーチーズまでの道US-191の景観は抜群。 目の前は巨岩、奇岩がごろごろ、広大な平原、遠くには雪を頂いた山々、最高のドライブコースだ。

 それにしてもこの旅行、冬に来てよかったと思うことが本当に多かった。夏場なら灼熱の太陽に照らされた中、 乾いた砂漠が延々と広がっている風景を見て、のどがカラカラに渇いて困りそうだが、この旅行では雪が景色に潤いを与え、 美しいと思うことが何度もあった。

 アメリカの道路には「動物注意」の標識がよくある。牛マークと鹿マークがその二大勢力だ。馬のマークはないねぇ、 馬はお利口さんだからだろうかという話をしていたところ、前方に黒く、動くものが・・・。近づいてみるとなんと鹿の群れ。 道路をぴょんぴょんとはねながら横断している。数十秒、横断を待つ。シカくん。バンビ。かわいい。

 アーチーズが近づいて来た印なのか、周りの景色がそれらしくなって来た。奇妙な形をした岩がぼこぼこと 道路沿いに見える。アーチーズへの期待が高まる。昼前にアーチーズ国立公園の玄関町、モアブに到着。 このモアブという町自体も大きな岩でできた山に囲まれている。お昼をデニーズでとり、いよいよアーチーズへ。

Balance Rock

 ビジターセンターで地図をもらって入園する。アーチーズ国立公園では、色々な形の奇妙な岩があって見ているだけで 楽しい。なんか自然を見ているというよりは遊園地を回っている時のような感じで、次はどんな形の岩が出てくるんだろうと 期待しながら公園内をドライブする。中でもバランスロックという、今にも落ちてきそうな頭デカッチの岩がかわいくて、 気に入る。「バランスくん」と愛称をつける。近くに行ってみるとバランスくんも巨大。その高さは何十メーターにも なるようだ。

The Spectacles
 アーチとは、地質学の言葉で岩にあいた穴を意味し、アーチがたくさん集まっているからアーチーズと 呼ぶようになったようだ。メガネのような形に二つ並んであいた穴もあった。穴といってもその高さが20mにも なるような巨大なものだ。いくつかのポイントを見て回った後、特に有名なデリケートアーチという美しい岩を 見るために、片道一時間弱のトレイルを歩くことにする。

 前半は平坦な道が続くが、後半からは登りが続くことになり、疲れる。大きな岩を登っていくのだが、 まるで恐竜の背中に乗っているような気分だ。それほどまでに岩が大きく、また恐竜の足のような形の岩が周りに たくさんあった。岩を登り切ってしばらく歩いてから、ようやくデリケートアーチに到着。

 デリケートアーチ、それはそれは繊細な形、なぜこんなものが自然にできたのか全く想像がつかない。 すばらしい。またそれにも増してここから眺める360度の風景の雄大さ、しばらくは言葉も出ない。 三脚を構える専門家っぽいカメラマンもいる。ユタ州の自動車のナンバープレートには、このデリケートアーチが 描かれているものをよく見るが、やはりユタを代表する風景なんだと思う。

 親切なアメリカ人のおばさんが写真を撮ってやると声をかけてきてくれた。遠くからデリケートアーチの全体像を 入れてふたりの写真を撮ってもらう。デリケートアーチの全体を写すにはずいぶん離れなくてはいけない。 人に撮影を頼んだり、夫婦で交互に撮ったり、それを見ていて撮影を申し出る親切なおばさん、 世界中から集まった観光客がカメラをもってウロウロ、そういう人間観察も面白い。

Delicate Arch

 デリケートアーチを眺めながらの贅沢な休憩をとった後、またトレイルを歩いて駐車場まで戻る。来る時は長かった トレイルも、帰りはずいぶん楽に感じる。その後パークアベニューというポイントに車で移動する。岩の壁がまるで ニューヨークのビルディングのように両側にそびえたつトレイルを少し歩き、夕陽に映える奇岩の数々を見てから、 モアブの町に戻る。インターネットで予約していたアメリカ最大(多分)のモーテルチェーン、ベストウェスタンに チェックイン。一泊$39と驚くほど安い。それでも翌朝は朝食が無料でついているようだ。

 ここで小トラブル。チェックインを済まし部屋に入ろうとしたら部屋のキーが開かない。フロントまで戻って キーを交換してもらってもう一度試すがやはりダメ。もう一度フロントに言いに行く。面倒くさそうにおじさんが やって来て、部屋を代えてくれた。アメリカ人はたいていフレンドリーなものだと思っていたが、やはり中には 無愛想な人もいることを認識する。

 夕食はアーチーズから戻ってくる時に見つけた、小高い山というか崖の中腹にあるMi Vidaレストランへ行くことにする。 夜景がとてもきれい。モアブは田舎町だと思っていたが、電気がたくさん点いてなかなか立派なものだ。 味の方はそんなに期待していなかったのだが、ステーキが柔らかく、合格。サンノゼではどこに行っても満足がいく ステーキには巡り合えないのに、ここモアブで思いがけずおいしいステーキに出会えて感動。

 モアブの夜景に、またおいしいステーキに満足して、就寝。



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