Kamo mini
 3日目その1: ダンス・ウィズ・ウルヴスの舞台へ!
 スペアフィッシュ→バッドランズ国立公園 (1999/7/5その1)
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 モーテルを8時に出発。朝もフロントのおばさんは愛想が良い。コーヒーも置いてあって、自由に飲めるようになっている。

 このモーテルは、カギは新式の電子キーなんかではないし、テレビも旧式だ。 インターネットでの予約もできないに違いない。でも、普通に泊まって一晩過ごすだけなら、何の不都合もない。 普段Best Westernなど、名前の通った全国チェーンばかりを使うようにしているのが、 ちょっと贅沢なことのように思えてきた。

 まだガソリンには余裕があるが、昨日のこともあるので、ガソリンを入れておくことにする。 ガソリンスタンドにあるコンビニで水を買って出発。高速90号に乗って東へ向かう。

 ラピッドシティを通過して、ウォールへ。ウォールにある大規模小売店、Wall Drugの宣伝が、次から次へと現れる。 コーヒーが5¢、水がタダ、恐竜がいる、薬を買うならここ、宝石を買うならここ、フィルムも売っている、 おいしいレストランもあるよ、Washington Post紙に載った、USA TODAY紙でも取り上げられた、トイレ休憩でもどうぞ、 一度は来てね、必ず来てね、これだけ出てくると、行かなくちゃ悪いような気がしてくる。

Wall Drug
 Wall Drugまであと何マイル、という表示が出て来て、出口(Exit 109)に近づくにつれその看板が大きくなって来る。 出口ではどんな表示があるのかと思っていたら案の定、「Wall Drugはここ!」と、絶対に見落とすことがないような 大きさの看板が出ていた。

 高速から降りて、5分ほど走るとWall Drugが現れた。建物は木造で、アメリカ開拓時代の雰囲気もちょっとある。 巨大なスーパーということだったので、どのくらい巨大なのかと期待していたが、確かに大きいがそれほど 目が飛び出るような大きさでもない。駐車場に車を停めて、店に入る。聞いていた通り、いろいろなものが売っている。 薬、カメラ、宝石、靴、衣類、インディアン関連グッズ、甘そうなお菓子、などなど。特に欲しいものもなく、 食事をとることにする。

 レストランに行って、フレンチトースト&ハムと、チキンバーガーを食べる。期待以上に美味しい。 コーヒーは¢5。セルフサービスで、¢5を入れる箱が置いてある。3回おかわり(リフィル)したが、 それでも合計で¢20だ。

 店でもらったパンフレットには、サウスダコタの人口の少ない田舎町で薬屋を営んでいたTed Husteadが、 1936年、旅人に冷水を無料でふるまったのがきっかけで店を繁盛させることに成功したという苦労物語が書いてある。 今でもその冷水は無料で提供されていて、Back Yardという、スーパーマーケットの別棟で自由に飲めるようになっている。 ちょっとしたレジャー施設になっているようで、子供たちがいっぱい遊んでいる。 多分近隣の町の人達が休みの日に子供を連れて遊びに来るのだろう。

 10時50分頃、Wall Drugを後にする。高速90号を、Exit 109から一区間だけExit 110まで乗って、バッドランズへ向かう。 道の両側には、緑の平原、プレーリーが広がる。風が吹いて、あたり一面の草がたなびいている。

 11時過ぎ、バッドランズ国立公園のゲート、ピナクルスエントランスに到着。$10の入園料(7日間有効)を支払って通る。

Badlands National Park

 プレイリードッグタウンに続くSage Creek Rim Road(未舗装道路)はパスして、Badlands Loop Roadをそのまま真っ直ぐ進む。

 まずはピナクルス展望台。異様なごつごつした岩が辺り一面に広がっている。遠くの方まで見わたせる、広大な土地だ。 砂の色が層になっているのが美しい。

Pinnacles Overlook

 このあたりは、映画ダンス・ウィズ・ウルヴスが撮影された場所だそうだ。 アメリカ西部開拓時代のインディアンの生活、大自然と人間との係わり合い、 民族を超えた人間の心の交流が見事に描かれた、ケビン・コスナーの傑作だ。 来る前にビデオを借りて見たが、人と人との関係は、言葉ではなく、心で結ばれているのだということが実感できる 感動的な物語だった。

Badlands

 普段の仕事の中でも、アメリカ人相手に交渉するとき、英会話は中途半端でも、 気持ちを持って接すれば必ず理解してもらえる。国際交流をするのに必要なのは英会話の能力じゃないよ、 相手のことを知りたい、自分のことを知ってもらいたいと思う、その気持ちの熱さが一番大事なんだよ。

Badlands

 映画では、タタンカ(スー族の言葉でバッファロー、違った、バイソンのこと)の群れが地響きを立てて疾走している シーンがあった。目の前に広がる景色の中にタタンカを探すが見つからない。早朝に来たらいるのかな。



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