3日目その1:
ため息が出てしまう!美しいグランドティトン!
レイクヴィレッジ→グランドティトン (1998/5/25その1)
ホテルで朝食。バイキング。レストランのウェイターさんも「昨日はクマを見たかい?」とフレンドリーに話しかけてくる。
いいなぁこういう感じ。オレンジジュースもグレープフルーツジュースも美味しかった。
お腹いっぱい食べて、ふたりで$14.73。高級な雰囲気のわりには安いと思う。
その後湖畔を少し散歩。この湖畔の道にも動物の糞が落ちている。エルクかバイソンかわからないが、
ここまで来ているということなんだなぁ。
出発前に雨を心配していたのがウソのように晴れ渡っている。本当に良かった。マーケットに行って水を購入。
ホテルに戻ってチェックアウトしてから、グランドティトンに向けて出発。さあ、ムースに会うことができるか。
湖畔のドライブ。湖は青く、湖の向こう側に続く山には雪が残っていて、とてもきれい。
日差しが強いため、ハンカチを車の窓に挟んで日よけにする。おととい泊まったグラント・ヴレッジの前を通り、
イエローストーン国立公園を南側ゲートから出て、グランドティトン国立公園へ向かう。
途中の道の左右は、10年前の山火事のため、木が燃えて黒焦げになり、幹だけが残っているというところが
延々と続いている。しかし、それらの幹の根元あたりには新しい若い木が生え始めていて、生命の力強さを感じる。
右側にルイス・レイクが現れた。ルイス・レイクにはまだ氷が張っているようだ。ルイスレイク・フォールという滝もある。
このあとルイス・リバーに沿って走る。途中からスネーク・リバーと名前が変わった。
ホテルを出てから約1時間。イエローストーン国立公園の出口を通過。少し走るとグランドティトンの看板が出てきた。
入口のゲートはないが、ここからがグランドティトン国立公園のようだ。
見晴らしのいいところに車を止めた。雪山がきれい。茂みの中に、リスのようなネズミのような動物を見た。
マンモスホットスプリングのビジターセンターで見たのと同じ動物だろうか。時々2本足で立ち上がっては、
キィキィキィキィと、甲高く大きな声で鳴いていた。あやしいやつが来たぞとでも仲間に伝えているのだろうか。
ジャクソン・レイクが右手に見えてきた。おぉ、これはきれいだ。ジャクソンレイク・ダムに車を停める。
ダムはそれほど大きくはないが、豪快な音を立てて水が落ちている。水を満々と湛えた湖、その向こうには雪を頂いた
山が険しく聳え立つ。ため息が出るほど美しいというのは、こういうことを言うのかもしれない。
山よりも低いところに小さい雲が漂っているのが、とてもかわいい。
しばらく走った後、左折してシグナルマウンテンの展望台に上る道へ入る。対向車と難なくすれ違うことはできるので、
日本ではこのくらいの山道は普通なのだが、アメリカの広い道に慣れてしまうとこの程度の道でもたいへん狭く感じる。
話は変わるが、アメリカでは狭いなぁと思うような駐車場でも、ドアを半開きにして体を滑り込ませないと
いけないようなところはまずない。こちらにいると広さというか狭さの感覚が鈍ってしまいそうだ。
15分ほど山道を走ってシグナルマウンテンの頂上に到着。少し歩いて展望台へ。
目の前にはティトン山脈の山並みが、眼下にはジャクソン・レイクが見える。
また緑の草原が広がり、その中には小さい湖や森が点在して、たいへん雄大な景色が広がっている。美しい。
360度の展望を期待するには、ちょっと木が邪魔かなと思う気もするが、眺望のために自然の木を切るわけにはいかない。
またここにも動物の糞がある。シカが山を上ってここまで来るのか、この辺りに住んでいるのか。
西洋人カップルに頼まれて、シャッターを押した。カメラはNikonの一眼レフだ。ファインダーを覗いただけでも、
その迫力、遠近感、焦点の合い方など、自分が普段使っているオートのカメラとはちがうなぁ、というのを痛感した。
やっぱり高いだけのことはあるようだ。うちでも一眼レフを検討しよう。
頂上を出発。さあ降りようと思っていたら、まだ上に道が続いている。あれれと思いながらしばらく走ると、
今度は本当の頂上に到着した。さきほどのは頂上ではなかったようだ。頂上からはスネークリバーが望める。
でも、眺めは、どちらかというと、さっきの展望台の方がよかったように思った。
来た道を戻る。ずっとティトン山脈の美しい山並みを見ながら走る。いつまで見ても飽きない。
絵葉書のような、夢のような景色だ。
しばらく走った後、ジェニーレイク・シーニックロードという道に入る。この道もそれほど狭くはないのだが、
一方通行になっている。シーニックロードの入り口に、車のナンバーを見たところユタ州から来ていると思われる
4WDの集団がいた。
どこから見ても絵になる景色が続く。ジェニーレイクで車を停め、湖畔に降りる。急峻な山が眼前に迫っている。
水は青く透き通って、様々な色の石がきれいだ。
あちこち行っているうちに、もうお昼の時間になった。意外と時間がかかっている。
まだ念願のムースにも出会えていない。サウス・ジェニーレイクにキャンプ場やマーケットがあるようなので、
そこで休憩することにする。
レンジャーステーションという小屋みたいな建物があり、中にレンジャーのお姉さんがいたので、
ムースを見るためのお薦めポイントを聞く。お姉さん、地図を持ってきて、丁寧に印を付けてくれた。
ムースはバイソンと違って、昼間は姿を消すということはないそうだ。これで一安心。
ムースに会えるかどうかは運次第、ということのようだ。Good Luck ! と笑顔で送り出された。
ここのマーケットで、アメリカにありがちな甘ったるいパン、ではなさそうなパンとオレンジジュースを買って
今日の昼ご飯にする。外は日差しも強く、車の中で食事をとる。
さあ、ムースに会いに、出発だ。